出産体験談④ 10時半~ 痛み絶頂期
出産体験談③のつづきです。。
旦那氏がテレビでワンピースを楽しんでいた9時半以降
この頃から時間の感覚は分からなくなってしまい、痛みは既に3分間隔程度だったと思う。
一度に感じる陣痛は20~30秒程度。まるで波が襲ってくる感じで毎回「キタキタキタキタ~」と声を出す。
確か前にホンマでっかTVで
心理学か何かの偉い先生が言ってた事を思い出したからです
痛み刺激は声を出さずに我慢するより、「痛い痛い」と声に出す方が5倍痛くない
らしいと
つまりある程度、意図的に声を出して痛がった為
私は痛みを5分の1まで回避できているんだわ
と痛みながらも自己分析するあたくし。
しかし、出産経験者の義理姉が
「陣痛で騒いでたら後で恥をかく」
と言ってたのも微妙に気になり
旦那氏の様子を何となく気にしつつ、自分なりの許容範囲内近くで程よく騒ぐ。
旦那氏に言わせてもらえば
まるで軍隊の様だったと
私は軍の隊長
旦那氏は三等兵
腰をさすれ
足を触るな
手を休めるな
もっと下
強すぎ
弱すぎ
・・・・・。
簡潔明瞭に命令を下す隊長に一秒たりとも逆らえない三等兵
その中でも笑っていいとも増刊号に出てた戦場カメラマン渡部陽一氏が激ツボに入り笑いをこらえるのに必死だった三等兵は
自分だけ楽しんでいて申し訳ないという気持ちと、絶え間無く強いられる労働に集中しなきゃという使命感、でも渡部さん最高に面白い。
そんな葛藤の狭間で自分なりに戦っていたとのこと。
いや、助けてほしいのはむしろこっちの方なんですけど。
そんなこんなで苦しい時ナイスタイミングでいそいそ現れた推定60代(アデージョ)助産婦おばちゃん
痛いねぇ~ ふぅ~よ ふぅ~
赤ちゃんの出てくるとこ見てみるけんねぇ~
かなりゆっくりとした独特な口調と、おばちゃん独特のヨタヨタした歩き方。
いい意味で調子が狂う。
おばちゃんのペースにはまり、呼吸を落ち着かせる。
独特なペースがありつつも、私の身体を撫でる力は旦那氏より数倍力強い。
その上、子宮口を確認するスピードはとてつもなく早い。
手袋を付けた片手を子宮口に恐ろしい速さで突っ込み、中でグリグリするも痛み最小限のタイミングで対応する為、おばちゃんの行為を全く苦痛に感じない。
ゴットハンドだ!!
…いや、違うな
ゴールドフィンガーだ!!!
テクニシャンってやつだ!多分!
・・・人は見かけによらないものです。
じゃなくて、見かけ通りな感じもします。
もちろん、プロの助産婦って意味でですよ。
既に超スピードで子宮口が7センチ開いてる事がわかり
分娩室隣にある陣痛室へおばちゃんの判断で移動することになった。
絶対ベッドから動けないと思っていたのに
おばちゃんの素晴らしい誘導で痛み最小限の状態で車椅子へ乗り移りエレベーターで分娩室まで移動。
流石に旦那氏も渡部さんどころではなくなったらしく
といぅか渡部さんのコーナーが終わったらしく
私の隣で一緒懸命に呼吸を整えてくれていた。
私なりにしっかり深呼吸できてたつもりだったのだが
旦那氏に言わせてもらうと私の姿は
丘にあげられた魚。
青い顔でパクパクしていたらしい。
陣痛室に連れてこられた時点で、時間はすでに11時をまわっていた。
お腹の中の風船は破裂寸前です。
いや、私的にね。
続く。
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